2008年08月20日

「バクマン。」は博打漫画である。

原作:大場つぐみ、画:小畑健による大ヒット漫画「DEATH NOTE」。
あまりの人気にアニメ化、ドラマ化、映画化、ゲーム化、カード化、フィギュア化と多くの分野で関連商品が展開された。そしてお隣中国では「DEATH NOTE」が実際に使用され(子供らの間で真似る遊びが流行っただけだが)社会問題になったとも言われる、そんな「DEATH NOTE」。

その「DEATH NOTE」のコンビが再び週刊少年ジャンプで連載を開始。その漫画のタイトルは「バクマン。」。
当初は「へー」くらいに思ってたのだが、このレビューとかこのレビューを読み「こ、これは!?」とコンビニダッシュでようやく読んだ次第。(合併号じゃなきゃ無くなってたとこだ)

まだ初回だけなので何とも言えないが、面白い。漫画家だったおじさんにかつて憧れていた主人公・最高(もりたか)。14歳にして世の中に対し醒めた視線を向けるようになっていた彼だが、ある日クラスメイトの高木に「俺と組んで漫画家になってくれ」と請われる。小さい頃のおじさんの記憶、高木の言葉などにより揺らぐ最高の心。そこから声優を目指している憧れの女の子・亜豆(あずき)美保の前で「マンガを描いて、アニメ化されたらヒロインを演じて欲しい。そして(その夢が叶ったら)結婚して欲しい」と告白するクライマックスへ。漫画のパロディネタやギャグを織り交ぜつつ最高の心の動きを描いていく流れはスピーディーで、「次回がどうなるのか?」と引き込まれる展開だった。


とは言え。
この作品が成功を収められるかどうかは、この大ヒットコンビでもまだ分からない。

まずは「漫画」を主題に据えた点。
一見華やかな職業だが成功者はほんの人握り、それも出版不況・漫画離れが唱えられる現在。いかに少年漫画の王道、「友情、努力、勝利」のジャンプとは言え、厳しい現実の描写は避けて通れない。かつ漫画家を目指す2人を描く以上「漫画ができるまで」のアレコレが描かれるだろうが、アイデア出しから打合せ、作画作業に至るまでほとんどが室内での地味な作業。バトル漫画によくある山に篭っての特訓とか、パワーアップのためのアイテム探し、次々と現れるライバルとの対決などとは無縁の世界である。そのような現実的かつ地味なジャンルを主題にして、毎週子ども達(※大きいの含む)を引き付けるカタルシスと引きを提供できるのか。例えば「萌えよ燃えよペン」のように「ギャグとしての熱血」で引っ張る手も・・・ダメカナ?

また最後のコマの「サイコーの人生えがく」の煽りからしても、最高(もりたか)サクセスストーリーが軸となるのは間違いない。また初回で「作品のアニメ化」「亜豆との結婚」と吹いてしまった以上、その結末は提示されなければならない。漫画家デビュー→その後、みたいなショートカットは許されないだろうし、まさかの夢オチも有り得ない。漫画界の実情にも触れているし、しっかりと地に足の着いた現実味のある内容になるとして、何年後になるか分からないエンディングに向け、どのようにストーリーを紡いでいくのか。ハードルは高い。

まあ一番のハードルは「DEATH NOTE」のコンビという期待を背負っての船出と言う点だろうけど。意外と既に映画化とか決まってたりしてw

おそらくは「漫画は博打のようなもの」と作中にあることから「バクマン。」というタイトルになったのだろう。そしてヒットを宿命付けられた大場と小畑にとっては、「バクマン。」自体が大仰なキャッチに飾られた大いなる博打でもある。伸るか反るか、勝つか負けるかの漫画界を、漫画をもって描く。漫画の中と外の2人は、果たして勝利を手にできるのか。
・・・もしや最高と高木の描く漫画も博打漫画・・・w?

kaiji.jpg
くっっっ! 書けないっ! ネームがっっ・・・


しかしまだまだ始まったばかり。今後青春モノになるのか、ラブコメになるのか、はたまたギャグに走るかは読んでみないと分からない。投げられた賽の目を見届けるのは、賭場に集う共犯者、僕ら自身に他ならないのだ。













それと上の記事にもあるおじさん=川口たろうのモデルは大場つぐみ本人(=ガモウひろし)と言うのはガチだろ。3人とも埼玉の地名だし、実際に越谷市蒲生に住んでた(る?)という話もあるし。


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